飛鳥IIって、飛鳥IIIと何が違うの?
正直に告白すると、私は飛鳥IIIにしか乗ったことがありません。
「ひどい」「最悪」という検索で見かける不満の多くが、実は長年飛鳥IIに乗ってきた方からの声だと知って以来、「一体何がどう変わったんだろう」とずっと気になっていました。
飛鳥IIIにしか乗ったことがない私が、乗る前から乗った後まで気づいた”変化”を、公式情報と自分の体験をもとに、正直に並べていきます。
この記事は「どちらがおすすめか」を決める記事ではありません。
まずは船のスペックから
| 船舶データ | 飛鳥II | 飛鳥III |
|---|---|---|
| 就航 | 2006年 | 2025年7月 |
| 総トン数 | 50,444トン | 52,265トン |
| 全長 | 241m | 230m |
| 客室数 | 436室 | 351室 |
| 乗客定員 | 872名 | 680名 |
総トン数はほぼ同じなのに、飛鳥IIIのほうが乗客定員は約190名少なく設定されています。
単純計算すると、船の広さに対してゆとりがあるのは飛鳥IIIということになります。
飛鳥IIから、こう変わっていた
ドレスコードが、3段階から1段階に
飛鳥IIには「カジュアル」「インフォーマル」「フォーマル」という3段階のドレスコードがあり、日によって男性はスーツ、女性はワンピースといった指定が変わるようです。
一方、飛鳥IIIは夕方以降「エレガントカジュアル」の1段階のみ。
日によって服装のルールが変わることはありません。
正直に言うと、私はこれをかなり楽に感じました。
フォーマル用の服を余分に持っていく必要がなく、荷造りの負担がかなり軽かったです。
私には初めてのクルーズで、ダイニングに来ていく服で悩むので、いっぱいいっぱいだったので、エレガントカジュアル一択で、とても助かりました。
「格式が下がった」と捉える人もいれば、「今の時代に合わせて身軽になった」と捉える人もいると思います。
ドレスコードの詳しい服装例は、別の記事にまとめています。

レストランが、決まった時間からいつでも好きな時間に
調べていて分かったのですが、飛鳥IIの食事は基本的に決まった時間に一斉に案内される、結婚式や晩餐会に近いスタイルだったそうです。
一方、飛鳥IIIのメインダイニングやビュッフェは、時間を気にせず好きなタイミングで行けます。
相席がなかったのも、この設計の延長にあるのかもしれません。
「みんなで同じ時間に集まる賑やかさ」が薄れた分、「自分たちのペースで過ごせる自由さ」が増えた、という感じです。
一長一短ですが、私たち夫婦にはこちらのスタイルが合っていました。
アスカデイリーが、届けてもらう形から自分で取りに行く形に
飛鳥IIでは船内新聞「アスカデイリー」を毎日客室に届けてくれるそうです。
一方、飛鳥IIIでは客室への個別のお届けはなく、紙のアスカデイリーはエレベーター付近に置かれていて、自分で取りに行く形でした。
Wi-Fi環境があればPDFでも見られるので、情報自体が手に入らないわけではありませんが、「届けてもらう」から「自分で取りに行く」への変化は、地味ですが変化したんだな、と思いました。
持ち物リストは、飛鳥IIのほうが手厚かった
地味なところですが、飛鳥IIの公式サイトには専用の「お荷物チェックリスト」ページがあります。
飛鳥IIIの案内にはドレスコードの説明はあっても、同じような持ち物一覧は見当たりませんでした。
事前に何を持っていけばいいか、飛鳥IIのほうが調べやすかったのは事実です。
ただ実際乗ってみると、公式サイトの持ち物案内ページを見れば大抵のことは分かったので、結果的には困りませんでした。
写真撮影サービスが、公式にはない形に(でも頼めば撮ってもらえた)
乗船前に一生懸命調べたのですが、飛鳥IIIには飛鳥IIにあるような、公式の記念写真撮影サービス(有料で購入できるプロによる撮影)は見当たりませんでした。
ハネムーンとしては少し残念に思っていたポイントです。
ただ、実際に乗ってみると、スタッフの方に個別にお願いしたところ、快く写真を撮っていただけました。
「サービスとして用意されていない」だけで、「頼めば断られる」わけではなさそうです。
記念写真を残したい人は、遠慮せずスタッフさんに声をかけてみることをおすすめします。

旅の思い出は、多いほど楽しいですよね!
お客さんの中には、まだ飛鳥IIと比べている人もいた
船内で聞こえてきた会話では、年配のお客さんほど「飛鳥IIだとこうだったのに」という比較をしている印象がありました。
スパのスタッフさんも「以前は飛鳥IIに乗っていた」と話していて、船を移ってきたスタッフの方もいるようです。
ハネムーンとして選ぶなら、どちらか
私たちは飛鳥IIも検討しました。
最終的に飛鳥IIIを選んだ決め手は、新造船であること、ドレスコードが1段階で身軽なこと、夫が行きたがっていた北海道に寄港すること、そして日程が合ったことでした。
選ぶ前から「飛鳥IIと比べて」という話は色々聞いていました。
実際に乗ってみて感じたのは、ハネムーンのお祝いの「見せ方」が、はっきり違うということです。
飛鳥IIには、ダイニングルームでの食事中に、バンドの演奏とともにデザートプレートと記念品を贈られる、という演出があるようです。
周りのお客さんにも「今夜は誰かのお祝いなんだな」と伝わる、いわば公開されたお祝いです。
私たちが飛鳥IIIで受けたデザートプレートのサプライズについては、こちらの記事で詳しく書いています。


私たちはもともと、人前で祝われるより、自分たちだけで静かに過ごす時間のほうが得意なタイプでした。
だから飛鳥IIIのスタイルは、むしろ心地よく感じました。
ただ正直に言うと、「せっかくのハネムーン、盛大に祝ってほしい」という人には、飛鳥IIIは物足りないと思います。
目立つのが苦手なら飛鳥III、きちんと祝ってもらいたいなら飛鳥II一択、というのが乗ってみての率直な感想です。
公式サイトの情報は、実は互角だった
乗船前、私は「飛鳥IIIの情報はまだ少ないな」と感じていました。
でも、実際に飛鳥IIと飛鳥IIIの公式サイトを見比べてみると、客室の紹介、レストラン、バー、ウェルネス施設まで、情報量自体はほとんど変わりませんでした。
むしろ飛鳥IIIには「ASUKAⅢ ART COLLECTION」のような独自の特設サイトもあり、力を入れている様子が伝わってきます。
ただ、乗船前にネットで色々調べていて感じたのは、個人のブログや口コミなど、公式サイト以外の情報の厚みには、まだかなりの差があるということでした。
飛鳥IIは就航から20年近く、たくさんの人が乗って感想を書いてきた歴史があります。
飛鳥IIIはまだ1年ちょっと。
情報が少なく感じたのは、公式サイトというより、この「外側の情報の蓄積」の差だったのかもしれません。
まとめ:新しい船を、どう捉えるか
こうして並べてみると、飛鳥IIIは飛鳥IIの伝統をそのまま引き継いだ船ではなく、いろいろな部分で「効率化」や「自由度」の方向に変わった船なのだと感じます。
それを「サービスが簡素になった」と見るか、「今の時代に合った身軽さ」と見るかは、正直、乗る人の価値観次第だと思います。
飛鳥IIがあれだけ「サービスがいい」「情緒がある」と言われるのは、就航から30年以上、たくさんの乗客とスタッフが積み重ねてきた歴史があるからだと思います。
今の飛鳥IIIには、まだその歴史がありません。
でも裏を返せば——その歴史を、これから自分たちが作っていく側になれるということでもあります。
私たちのように、初めての客船クルーズとして飛鳥IIIを選んだ人にとっては、この記事で挙げた「変化」の一つひとつが、むしろ新鮮な体験でした。
もし飛鳥IIに乗ったことがある方の視点があれば、ぜひ教えていただきたいです。










